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あらすじ
私、温森あんず。24歳の普通の主婦。
夫とは昔働いてた会社で出会ったの。大学出たてで何もできなくてどんくさい私のことをフォローしてくれたのが好きになったきっかけかな。こんな私を気遣ってくれて男らしいと思ったし、夫の優しさがとっても嬉しかったな。
もう結婚して1年くらい経つかしら。あの頃みたいなときめきはもう感じられないけど、そのかわり毎日穏やかな愛情に満ちた生活を送っているわ。
あっ、でも赤ちゃんが欲しくないわけじゃないのよね。私は静かな生活も好きだけど、子供も嫌いじゃないし・・・。あの人の子供だったらきっとどんなにかわいいかしらって思うわ。
でも、夫もそんなに子作り頑張りたいってタイプじゃないし・・・。私はちょっと物足りないっていうか、たまには激しく求められたりしてみたいのにな・・・。
今日は箱根の温泉に来たのよね。ここで3泊4日、ふたりきり水入らずでゆっくり過ごす予定なの。ここはまだ私たちが付き合い始めたての時、初めての旅行に来た思い出深い温泉旅館なのよね。
あら、あなた、どこに行くの?温泉に入りに行くの?またなの?さっき一緒に家族風呂に入ったばかりじゃないの・・・。せっかく箱根にきたんだから露天風呂にも入りたい?お前も一緒にいこう、ですって?
う〜ん、でも、露天風呂はあまり好きじゃないの。人が沢山いて落ち着かないし、なによりあなたと離ればなれなんですもの・・・。せっかくふたりで旅行に来たっていうのに・・・。
あっ、あなた、ほんとに行っちゃうの???
あ〜あ、ほんとに行っちゃった・・・。ほんとに私のこと置いてっちゃうなんて、全く気の利かない人ね。普段お仕事で忙しいあなたと久しぶりにゆっくりできると思ったのにな・・・。私ばっかりはしゃいでて、まるで馬鹿みたいじゃないの・・・。私はこんなにもあなたと過ごせることを楽しみにしてたのにな。私なんだかさみしいな・・・。
まぁ、でもせっかく箱根にまで来たんだし・・・。あの人はひとりで露天風呂に入りに行っちゃったけど、私だってひとりでも楽しまなきゃ損よね。私も少しはリゾートっぽいことしてみようかな?ここの温泉ってマッサージが有名なのよね。噂では女性に人気のある心も体もトロけちゃう施術だとか・・・。リピーターも多いんだって。
というわけで、マッサージ師さんをお部屋に呼んでみたの?それじゃあ、お願いしま〜す?