■ストーリー
「このような質問、失礼だとは思うのですが……。なぜ、私を採用されたのでしょうか?」
彼女の学歴。
就職するも、半年で離職する。
その後は、資格を取るでもなく数年間をアルバイト。
普通に考えれば、こんな経歴の女を社長秘書として採用するわけがない。
『普通に考えれば』の話だが。
「君の疑問はもっともだ」
秘書の仕事で最も大事なのは『顔』としての役割だと俺は答えた。
直接的な賞賛をされて、彼女は顔を赤らめる。
容姿を褒められた経験が少ないのだろう。
「それで……私の住むところは……どこでしょうか?」
秘書の募集は、住み込みを条件にしてかけている。
これも異例だ。
「君が住んでもらう住居へは、今日の夜に案内する。今夜は予定などを入れないように」
「はい……」
「取りあえず、今日のところは研修を受けてもらう。研修というよりは自習だな。教材は用意してある。秘書室があるから、そこで勉強してくれ」
俺は、秘書室の扉を開けてやる。
「承知しました……」
彼女は秘書室へ入ってゆく。
その扉を閉めてやってから、俺はひとり頬をゆるめるのだった。
彼女は、まだこれからどうなるのか知らないのだ……。
まさが自分が肉体を差し出す事になるとは……。
■登場キャラクター
●佐倉 絵里
大人しく押しに弱い。強く言われたら断れない性格。
一度就職するが職場でのイジメにあい、半年で退職した。
その後はアルバイトなどで生計をたてていたが生活が厳しく家賃などを溜める事も。
賃貸アパートから追い出しの勧告をされたとき住み込みの社長秘書にダメ元で応募し、現在に至る。
「ひどい…こんなことで……私の初めてが……」
●北沢 翔真
新進気鋭の企業のやり手の若手社長。
会社を盛り上げた方法は、秘書の身体を使う事。
以前の秘書が快楽に堕ちて心を壊してしまったため、次なる秘書を探していた。