俺の名はヒプノシス。見た目はただのおっさんだが、
こう見えてれっきとしたクロ●カードだ。
いつものように公園を徘徊していると、同じように
公園をうろつき回る、1人の女の子を発見した。
こんな時間に女の子1人だなんて危ないなあ。
気を付けないと変態に襲われちゃうよ?……俺みたいな。
そんな事を考えていると、なんと女の子が俺のほうに
近付いてくるではないか。
ひょっとして俺に気がある?とうとう俺にもモテ期襲来?
そんな淡い期待は、彼女の一言であっさりと打ち砕かれる。
「……おじさん、ひょっとしてクロ●カード?」
「げぇっ!?な、なんでそれを───」
やべっ。動揺して思わず本当の事を口走ってしまった。
「やっぱり!汝のあるべき───」
「うわわわ!ちょ、ちょっと待って!!」
あ、あぶね~。もう少しで封印されるところだった……。
「お嬢ちゃん、名前は?年はいくつ?」
「木●本……桜……●年生………」
さくらちゃんかあ。その年で俺の気配に気が付くとは、
けっこう強力な魔力の持ち主だったのかな?
まあ、それも今となっては関係ないけどね。
なんたって俺の能力は「精神支配」。あとは今日の出来事を
彼女の記憶から消し去ってしまえば………
「……………………」
う、う~む。しかし改めて見てもこの子メチャクチャ
可愛いな……。
こんな可愛い子に何の手出しもしないというのは、俺の
ポリシーに反する。それに、俺だって封印されかけた訳だし、
正当防衛……だよな?
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