杏奈と婚約してから数ヶ月がたった。
付き合って、同棲を始めて
生活の中に、彼女がいることが当たり前になって。
そして、そうなることが決まっていたように
僕たちは婚約した。
ただ、最近悩んでいることがある。
それは_____
「最近さーあたし達…何か足りないよね」
「何て言うか、マンネリっていうかさ」
「今までしたことない感じで、手でしてあげよっか。例えば______」
______私が初めて…シた時の話しながら、とか。
彼女のそういう話は、今まで聴いた事もなかった。
どんな男と付き合って…
どんな経験をしてきたのか。
…聴いてみたい。
彼女が今までどんなSEXをして…
どんな風に男に奉仕してきたのか。
______でも…
「…え?」
「ヒロ、寝ちゃうの?」
「…聴かなくて…いいの?」
聴きたくない、と拒絶するのは逃げてる気がするし、
かといって、興味津々なのも正直恥ずかしかった。
だから僕は、寝たフリをすることにした。
眠剤を飲む‘フリ’をして。
興味のない’素振り’をした。
___ただ、僕は知っていた。
僕が興味ないを素振りをすると、彼女は決まって___
「なにそれ、むかつく。」
「じゃーさ。絶対、興味もってもらえるように話すから!」
「…ねぇ」
「それにさ、ひろ」
「なんで、興味ないはずなのに…」
_______勃ってるの、おちんちん
「…決めた?」
「今日はこの話で、たっくさんおちんちんイライラさせてあげる?」
「気持ちよくなりながらさ…いっぱい、いい夢見てね?」
それは、彼女との
‘一番長い夜’の始まりだった。