なぜかクラスまるごと異世界転生し、ひとりだけモンスターになってしまった主人公。
しかもそのモンスターとは下級触手系モンスターで……
【この作品は触手プレイを題材にしたCG集です。】
〜主人公の異世界転生メモ〜
わかったことメモ
〇触手型モンスターが下級認定されている理由→知能がなく単純な攻撃しかしない
(俺は当たり前だが知能がある、そこが他の同種と違う点)
〇攻撃力が弱い
〇防御力、体力はある
〇触手は色や形を自由に変えられる
〇触手は切り離しが可能、本体と離れた部分も自由に動かせる
クラスメイトメモ
〇日比野若菜
委員長。誰にでも優しい人格者。
〇赤川美香
オタクいじりがうざい。目立ちたがり。
〇紺野エリ
金髪ギャル。頭が悪い。
〇遠野あかり
親が金持ち。清楚な見た目だがビッチとの噂がある。
〇北沢優香
幼馴染。一時期付き合っていたがすぐ別れた。
〇福原莉緒
一匹狼。クール系美人。
〇綴森明日香
オタク。いつも絵を描いている巨乳。
冒険者メモ
〇女剣士
〇エルフ
〇獣人
〇魔導士
〇ヒーラー
〇踊り子
〇ランサー
〇アーチャー
〇シーフ
〇テイマー
メモ1
触手はほとんどの冒険者から嫌われているが、触手好きと呼ばれるごく一部の人間はわざと触手の攻撃を受けにくるらしい。
メモ2
触手を食べると激しい腹痛に襲われるらしい
〜プロローグ〜
カツン、カツン……と小さく響く音に「俺」は目を覚ました。
(ここは、どこだ?)
途端に得体の知れない違和感を覚え腹の奥がキュッとなる。
半分閉じたままの目であたりを見回すが、薄暗くてよく見えない。
ようやく暗闇に目が慣れてくると、まるでゲームでよく見るダンジョンの洞窟のような場所に思えた。
(これは……夢か?)
身体を起こそうとするが、金縛りにでもあっているかのようにずっしりと重く動かない。
(やっぱりこれは夢なんだ)
金縛りだなんて気味が悪い。
はやく目覚めて支度をしないと、今日は早朝から出かける用事がある。
今世間を賑わせている大人気アニメのヒロインがフィギュア化するということで、ファンだけでなく転売厨からも注目を集めているのだ。
(あれ?そういえば俺、昨日のアニメ見たっけ?)
アニメは毎週金曜の夜に絶賛放映中だ。
もちろん俺もリアルタイムで欠かさず見ている。
なのに、昨晩はそのアニメを見た記憶がない。
なんならそれ以前の時間全部、昨日一日まるごと……
(……え?……えっ!?)
途端に頭に強い衝撃が走る。
昨日の記憶……思い出せる限りで一番新しい記憶……
それはとある田舎の●●の、とある教室の風景だった。
普段と変わらない金曜日を過ごした俺、そして2年A組のクラスメイトたち。
見慣れた教室の真ん中に突然虹色の大きな光が現れて、その場にいる全員を光がまるごと飲み込んだ。
その光の中で「俺たち」は神の声を聞いた。
神が言うには、神の治める世界の均衡を保つために俺たちは召喚されたらしい。
そして各々与えられた役割を果たすことで、元の世界に帰れると……
随分勝手な話だなと思ったが、異世界転生なんて所詮そんなもんである。
クラスメイトは驚きや悲しみで喚く者も多かったが、その中でも俺は比較的落ち着いていた。
だってたぶん、もうそこから、夢なんでしょ?って。
異世界転生とか現実問題ありえるわけない。
現にこうして俺は、いまだ夢の中なんだから。
記憶があやふやで、おまけに金縛りにもあうなんて、相当疲れが溜まっていたに違いない。
連日の深夜ゲームが響いているんだろう。
毎日3時間睡眠だったから、これからは少し早めに寝ることにしよう。
(……あ、なんか身体、動くかも?)
身体の先に力が入る感覚がした。
普段よりずっと重たいけど、ようやく金縛りが解けたみたいだ。
そのまま身体を起こそうと地面に手をつけたところで、最初の違和感に気付いた。
指先の感覚が、ない。
肩から指までひとつの棒になってしまったかのような感じだ。
それでも重い身体を起こし、手のひらをかかげてじっと見る。
(……なんだよコレ)
自分が指先だと思って動かしているもの。
指先であるはずのものが、いま目の前にある。
そうであるはずなのに。
(なん、で?)
俺の指先は、例えるならタコのような、赤紫色をした気味の悪い物体に変化していた。
いや、指先だけじゃない。
俺の目にうつる全ての俺の身体が、同じように変化していた。
俺はまた、気を失っていた。
自分の身体が……自分が、タコみたいな生物になってるんだ。
いくら夢だとはいえ、ショックを受けないはずがない。
ただ、俺は結構図太い神経をしていたらしい。
あの日から数日がたって、俺は俺の置かれた現状を理解しはじめていた。
まず最初に、これが夢かどうかは置いておこう。
長い夢かもしれないしそうじゃないかもしれないが、神が言うには「全員が役割を果たすことで元の世界に戻れる」らしいから……
俺は俺のやるべきことをやろうと思う。
とはいえ、こんな姿ではやることもなにもわからない。
だから俺はおれのやりたいことを優先してみることにした。
ちなみに俺が転生したのは、タコのような見た目の触手型下級モンスターだ。
冒険者からうばったモンスター図鑑を見たから間違いない。
俺のような触手型モンスターは雑魚扱いされており、冒険者には相手すらされないらしい。
理由は、見た目がキモいからというのがひとつ。
もうひとつは、弱いくせに倒すのが面倒で、そのくせ倒しても経験値があまり貰えないからだとか。
そんなわけで、いきなり下級モンスターに転生した俺も冒険者に倒されることなく今日まで生存することができている。
ちなみにクラスメイトは俺をのぞいて全員、人間として転生しているらしい。
(ここでも格差がでちゃってんなァ)
俺は元の世界ではいわゆるオタクで、クラスのカーストでいえば最下層。
それでもクラスの大半はいい奴で、そこそこ楽しい学校生活を送ってたと思う。
とはいえ、多少の劣等感みたいなものは常に抱えていた。
それがこんなところで、こんな形で、強く意識させられることになるなんて想像もしていなかったけど。
(だからある意味これはチャンスなんだ)
同じステージじゃない。
俺だけが違う、圧倒的に異質な存在としてここにいる。
(俺だけが、)