「他人の認識をコントロールする」という特技を持っている男は、毎朝通学電車で痴●を繰り返していた。
どんな痴●行為をしても、電車内の人間はそれを犯罪と認識できず、男の顔は覚えられないようになっている。
キスされたり、精液をかけられたりしても「知らないおじさんに話しかけられた」程度にしか感じられないのだ。
ある日、男はある少女を見つける。黒髪で気の強そうな、今どきの学生だった。
彼女は、本来ならこんな男とは一生関わることはないだろう。
たとえ痴●に出会ったとしたら、すぐに彼女は勇気をもって声を上げることができただろう。
衆人環視のもと誰も、彼女でさえ咎めることなく、彼女は汚されていくのだった。