エルフの雌は被食種である。
獣達の宴。
赦しを求める雌の声は雄のうめきによってかき消される。
豚と人との交雑種から放たれた精液は女達の窮屈な膣を幾度も満たし、
容赦なく子宮に浴びせかけられていく。
一夜の祭りの後始末……。
女達の細い指が、胎の中で混じり合った体液を膣口から掻き出す。
誰一人として口には出さないが、射精を体験した者全員が理解していた。
それが無駄な行為であり、妊娠への恐怖をほんの一時のみ紛らわせる儀式にすぎないと。
絶望の中で指を弄ぶ彼女らを他所に、族長ベガスラスは手早く行水を済ませ
白い肌と金色の髪を清めていた。
それは境遇による不妊故の余裕でしかなかったが、男達の目には
何千もの肉の槍を受け止めてきた歴戦の娼婦の貫禄に映った。
下卑た視線に憧憬の色が混じる。
「「「この女を孕ませたい」」」。
夜明けに浴びる朝日のような……情事の後に向けられる恒例の欲望。
だが、ベガスラスは今回の性交も自身の【勝利】を確信していた。
「この身を孕ませる事のできる男は居ない」と……。
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