進学校の生徒会長を務める、冷静沈着な少女。
誰もが憧れる完璧な彼女だが、その裏側には、孤独と、優等生でい続けなければならないという重圧が隠されていた。誰にも見せられない心の葛藤が、彼女の微笑みの影に潜んでいる。
そんな彼女に目を留めたのは、新任のクラス担任だった。熱意と情熱で生徒たちから慕われる彼だが、彼女に対してだけは異様なほど厳格な態度を取る。彼が口にしたのは、「救済」という言葉。そして、その名目で始まった個別指導は、やがて彼女を変えることに執着する形へと歪んでいく。
支配されることで心の隙間を埋めようとする少女。
彼女を導くことで、自らの歪んだ信念を正当化しようとする教師。
いつしか二人の関係は一線を越え、危険な依存と執着の深みに引き込まれていく――。