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あらすじ
いつもの買い物帰り「今なら金利0円!」と書いた金融会社のチラシが目が留まる。
今年の春は子どもが小学校へ入学し何かとお金が必要な毎日。
主婦の私は、我慢をしてばかりだ。
「今月、あと5万円あったら何かと助かるんだけどな・・・」
気が付くとそんなふうに呟いてしまった。
「あれ、もしかして加奈?」
名前を呼ばれ、振り返る。
そこには元カレが立っていた。
私の黒歴史である、翔が。
「やっぱ加奈じゃんwあ、今から飲みでも行く? 再会に乾杯、みたいなw」
「行くわけないでしょ! 私、結婚して、子どももいるの!」
彼と付き合っているときのことなど思い出したくもない。
あんな爛れた生活を2度と繰り返さないために、今の真面目な旦那と結婚したのに・・・
「じゃあ、ホテル行かね?一回5万。 聞こえたぜ独り言。金、必要なんだろ?w」
・・・ただ、こんな最低な男でも体の相性だけは、今の旦那よりも今まで付き合ってきたどの男よりも最高に良かったのだと、思い出した時にはもう手遅れだった。