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あらすじ
家族同伴の社員旅行なんて、気をつかうし面倒くさいなぁというのが俺の感想だった。
「おい、織田ぁ! お前も早く結婚しろよ」
酔っ払った飯田先輩がウザ絡みしてくる。飯田先輩はイケメンなだけでなく、仕事もで きるスパダリ系だ。ただ、性格と口が悪く、陰キャをバカにする発言をよくするので苦手だ。
その様子を、ごめんなさいねという視線を僕に向けつつ笑っているのが飯田先輩の奥さんだ。
愛菜さんは奥ゆかしい美人であり、他の奥さん連中と違ってうるさくもないし、すっぴんもとてもかわいい。
(いいなぁ、こんな美人な奥さんほしい。なんでこんなヤツにこんな奥ゆかしい美人がくっつくんだよ……)
宴会が終わり、風呂上がり。廊下の自販機でビールを買っていると愛菜さんが近づいてきた。
「こんばんは、先輩も風呂上がりのビールですか?」
「こんばんは……、あの人は宴会で酔い潰れてからずっと寝ているわ」
そう言って愛菜さんは自販機でリンゴジュースを買った。
ふわっと愛菜さんの髪の香りが俺の鼻孔をくすぐる。
ぴくりと俺のちんこが反応した。
「じゃぁ、織田さんも飲みすぎないようにね」
俺の方を見て、愛菜さんは少し固まり、一気に真っ赤になった。
(やば、風呂上がり人妻に興奮して俺のちんぽがテントを張っている)
変態と思われただろうか。
しかし、愛菜さんは口元に手を当て、熱っぽい視線を俺のテントに向け、唇を誘うように舌で舐めている。
もしかして、これはワンチャンあるのでは?
「あの、先輩、寝てるんですよね? 退屈でしょ? なら……俺とイイコトしません?」
「え……?」
「俺なら、満足させてあげるかもしれませんよ?」
愛菜さんに告げ口されたら、先輩に殺されるな。
そんなことを考えながらも俺は愛菜さんの目をじっと見つめた。
熱っぽい視線が交差したが、現実ありえないよなと苦笑して、俺はすみませんと謝った。
「……突然そんなこと言われても、困りますよね。すみません、忘れてください」
「あっ、ま、待って……」
恥ずかしくてこの場を去ろうとすると、愛菜さんは俺の袖を掴んだ。
そしてもじもじしながらも、上目遣いをし、無言でこくんと頷く。
「……じゃぁ、行きましょうか」