■ストーリー
遥か昔、邪竜との大きな戦いがあった。
聖竜と力を合わせその脅威を退けた者たちが建国した「ヴェストリア王国」 。
奇跡の歌の力を持つ姫が象徴となっているこの国では、
音楽に携わる者は憧れの職業として尊敬の対象となっていた。
その中でも特に選ばれたものが入学を許される音楽家育成機関「エルトメール音楽院」。
そこには未来の音楽家を目指し、多くの若い才能が集うことになった。
その学院に通い始めて間もなく一年が経つ主人公リュートは、
留年ギリギリの学院生活を送りながらも、妹と二人で平穏に暮らしていた。
そんなある日、リュートは街で不思議な雰囲気を纏った少女と出会う。
ほんの偶然から行動を共にすることになった少女とリュート。
楽しい時を過ごした後、また会えるからと言って彼女は去っていった。
新しい出会いに胸をふくらませていたリュートだったが、
その夜、突然家の庭になにかが墜落したような音が響く。
庭を大きく抉ったようにできたその穴には、
鱗状のようなものに体を覆われた、謎の生物がうずくまっていたのだった。
長きに渡り紡がれた物語に、新たなページが記されていく……。
登場キャラクター
●フローリア・レキ・ヴェストリア (CV:佐藤しずく)
レクトの力を持つとされるヴェストリア王家の次期王位継承者。
代々女性にレクトの力は宿るために、国は女王制で統治されている。
彼女が毎朝塔の上から歌うことにより、王国の一日が始まる。
本来は女王の役目なのだが、歌うのが大好きな彼女は幼い頃にその役目を母親から引き継いでいた。
自分の役割や立場は理解しているが、普通の女の子としての生活に憧れる面もあり、時々城を抜け出して街を歩いていることがある。
●メル・カーライル (CV:榊原ゆい)
主人公の妹で世話焼き。兄のことは好きだが、ある程度距離は取れる。
家事万能で、襟を直したり頭に櫛を入れたりしてくれる。
幼い頃から歌うことが大好き。
特に昔主人公が作ってくれた曲がお気に入りで、今でもよく口ずさんでいる。
フローリアが歌う歌に憧れていて、毎朝歌うフローリアのために早起きしている。
距離はあっても歌がよく聞こえる場所をみつけだして、毎朝そこにいっている。
●シンシア・オーランド (CV:鮎川ひなた)
実家は伯爵家で、有名演奏家の親を持つ娘。
代々の演奏一家で、彼女もその才能を受け継いでいる。
周囲はその才能に着目し、末は大音楽家になるものだと思われている。
ところが彼女自身は、そういった上から目線的音楽があまり好きではなく、街中で気軽にセッションしたりすることを好んでいる。
無類の子供好きで、将来は先生になって子供と一緒に歌いたいとか、そんな夢を持っている。
●セルフィ・ライネルト (CV:雪都さお梨)
ヴェストリア王国の近衛騎士。
フローリア付きの護衛で、身体能力がとても高い。
幼い頃に両親を失くし、王宮に引き取られる。
フローリアとは姉妹のように育てられ、心を許しあっている。
そのためフローリアへの忠誠心が高い。
最近フローリアと仲良くしている主人公のことをあまり良く思っていない。
●クロエ・メルトラム (CV:桐谷華)
主人公の同級生。
学院内では優等生の礼儀正しい学生で通っているが、その実は週に10個ものアルバイトをこなす、バイト命の少女。滅茶苦茶稼いでいるくせにケチ。
反面、人にたかったりすることを嫌い、世話になったときには気前よく御礼をする。
とにかく不幸を呼ぶ体質で、せっかく得た多くのお金をその不幸で失ってしまうが、それにめげずに前向きに生きている。
●ドーラ
主人公の家の庭に墜落してきた謎の生物。
その正体は王宮の奥で育てられていた竜の子供。
主人公には最初自分のことを「竜」と言ってもまったく信じてもらえなかった。
性別は不明である。
●リュート
本作の主人公。
ストレートな性格で、可愛い娘がいればとりあえず口説くようなタイプだが、女の子の泣き顔を見るのが大嫌いで、本気で嫌がるようなことはしない。
学院では作曲科に属しているが、なぜか彼のつくる曲は一般の音楽理論を逸したものばかりで、評価されることがほとんどない。
楽器の演奏もあまり得意ではないが、なぜか自分の作った曲に限れば、どんな高難易度の曲でも楽器を問わずに奏でることができる。